
エアバンドが聞ける、朝日電器のラジオER-C57WR、前回は外観だけ紹介しました
今回は機能編です。
前回も触れたように、エアバンドが受信できる範囲は民間機が使用するVHF帯のみ。航空自衛隊や米軍機がよく使用するUHF帯をカバーしていないのはもちろん、主に陸上自衛隊が使用する138~142MHzもカバーしてません。国内の民間機は136MHzまでで、このラジオが137MHzまでカバーしているのは海外の事情に合わせたものと思われます。

周波数ステップは5kHz。これを設定し直すことはできないので、写真のような中途半端な周波数が出てきます。右サイドのチューニングダイヤルや、正面右端にあるアップダウンボタンを押して周波数を合わせようとするとちょっと時間がかかるのはいたしかたないところ。
ちなみに、チューニングダイヤルを押すと1kHzステップに変化します。そんなんいらないってば。
25kHzステップ設定が欲しかったところですが、これも海外の一部で使用されている8.33kHzステップになんとなーく合わせた結果なんでしょうか。当の中国ではまだ25kHzステップじゃないかと思うのですが。
とはいえ、短波ラジオのオマケ機能だと思えばそれほど腹も立ちません。
ちなみに、液晶パネルの構造上の問題で表示がものすごくぼやけた感じ、かつ陰がきつくなっていますが、これは撮影時の照明の影響によるもので、普通に使っている分には視認性の悪さは感じません。

周波数をダイレクトに入力するときは、まずテンキー部分左下の「FREQ」ボタンを押下。その後周波数を入力して、もういちどFREQボタンを押下すれば入力完了。120.000MHzなら「FREQ→1→2→FREQ」でもOK。小数点は意識しなくても大丈夫な仕様になっています。
ボタンを押してから反応してくれるまでの間に、多少タイムラグが発生します。いわゆるもっさり動作ですが、これも安い中華ラジオなので慣れるしかありませんね。

なんだか意外と本格的だなーと思ったのが、これ。通信型受信機などを使っている人ならこの台形を見ただけで分かるかもしれませんが、受信する帯域幅を2種類から選べます。「またまたー、こんなん表示させといて音質ちょっといじってそれっぽくしてるだけでしょ」と思ったのですが、具体的に何kHzだとは説明書には書かれていませんがそれなりに効果は感じられます。
短波放送の受信なら、隣接周波数からの混信から逃げるといった使い道なのかもしれませんが、エアバンドだと弱い信号をより聞きやすくするという目的でも使用できます。

そして一番気になっていたスケルチ機能。エアバンドの受信時のみ作動し、初期状態ではオフになっています。「STEP」ボタンを長押しすることでスケルチのしきい値設定の状態に入り、OFFからダイヤルもしくは上下ボタンを押して1~9までの数字のうちノイズが消えるところで設定します。