見る人が見れば言わんでも分かる写真ではありますが、昨日発売になった「航空無線のすべて2016」の表紙写真は、新石垣空港の有名撮影ポイント、カラ岳から撮影したものです。
実は、全く別の空港での写真を表紙候補に提案しようと思っていたのですが、その写真を撮りに行ったら体調を崩し、予定を切り上げて帰京したら即入院という事態に。まあ、ここで撮れなくても今まで撮りためたものでなんとかなるだろ、と思ったのですが、たまたま病室で隣のベッドにいらっしゃったのが勤め人をしながら写真を撮っているという方で、ものすごくストイックな姿勢に刺激され「撮りに行きたいところに行って納得できる写真を撮ってこなきゃいかん!」と思い直したわけです。
第一候補に挙がったのが伊丹。朝から夜までいろんなシーンを撮れるし、離着陸が多いのがメリットですが、伊丹の写真はいろいろなところで多く見られるのは表紙写真としてはインパクトが弱いかなあ、と。
ここでふと、前々から妄想だけしていたことを思い出したのです。JTAのジンベイジェットを海で泳がせたいなあと。泳がせるならいくつかポイントはあるのですが、やっぱり新石垣空港のカーラ岳山頂から撮りたい。たまたまマイルも貯まってるから予算も抑えられる。で、編集長には相談もせず石垣島行きを決行したのです。
退院から一週間ほど経った6月のある日、羽田空港から那覇経由で新石垣空港入り。着陸寸前、窓の外の風景を凝視してました。登ると決めた山の姿を見るために。
写真中央がカラ岳。手前が大きくえぐられているのは、空港の制限表面に引っかかるため。山頂にはわずかに航空障害灯が見え、なんとなく人影があるようにも見えます。
んー。思ったより傾斜がきついなあ。登れるのかなあ。
機内から見た山容に、ちょっとビビってしまいました。たかだか130mほどの小山なんですが、なにせ病み上がり。普段だって登山しないのに、この傾斜登るのか、と。
到着したこの日は天気に恵まれず、登っても青い空と海は撮れないので意味がないので空港周辺を撮影して宿へと引き上げたのでした。 (つづく)