松山空港には5軒のレストランがあり(私が行った時点では1軒は改装工事中でしたが)、うち一軒は愛媛県の郷土料理、鯛めしの専門店が入っています。鯛めしといえば、まるまる一匹の鯛が土鍋に横たわっていて、一緒に炊くというイメージ。愛媛県でも、瀬戸内海に面したエリアはこのスタイルの鯛めしなんだそうです。しかし、空港にある「かどや」のものは宇和島鯛めしと呼ばれる、まったく違うスタイルのもの。
店内のメニューなどにいただき方が図解されており、また提供されるときに店員さんが説明してくれます。
まずはだし汁と卵が入った器をかっちゃかっちゃとかき混ぜます。勢いよくやると注ぎ口からこぼれてしまうので要注意。
ここに、鯛の刺身や薬味をいれ、混ぜ合わせます。
おひつに入っているごはんをお茶碗によそいます。軽めによそったほうが食べやすい気がしますよ。
だし汁の中にいれた刺身をごはんの上に載せ、注ぎ口からだし汁と卵をごはんにかければ完成。よく、高級な卵かけごはんと言われますが、まさにそんな感じです。濃いめの味のだし汁と卵の味に負けない、噛みごたえのある切り方の鯛。ごはんと一緒にかき込むと、それはそれは濃厚なうまみが口の中にひろがります。
大きなお膳に載ってやってきますが、出来上がった鯛めしとお吸い物、香の物というシンプルなメニューです。これに、じゃこ天などの小皿が3つついた「宇和島づくし鯛めし膳」というメニューもあり、お酒をいただきながら食べるのにちょうどいい感じです。
インパクトのある鯛めしの文字と写真が目印。店内は決して広くなく、テーブル席がぎゅうぎゅうに詰まっている感じですが、カウンター席もあるので一人吞みも気兼ねなくできそうな雰囲気です。
かどやの手前にあるレストランヴァンヴェールでは、瀬戸内のほうの一緒に炊き込むスタイルの鯛めしがあるみたいですよ。