「ハムフェア2016」が8月20、21日の2日間、東京ビッグサイトで開催されていました。ドイツなどヨーロッパ各国をはじめ、世界各地のハムが集結して食べ放題…、という訳ではなく、アマチュア無線(通称ハム)の日本国内最大のイベント。そのなかで、アイコムがエアバンドの受信にも使える新しいレシーバーを発表しました。
アイコムといえば、レシーバーのラインナップを次々と整理し、アマチュア無線機の受信機能も一部周波数をカバーしなくなるなど、縮小傾向のように見られました。官公庁のデジタル業務無線を数多く受注している関係から「もうレシーバーはやめるのでは?」なんて声もささやかれていたのですが、ここにきてフラッグシップモデルの発表です。
デザインはいままでのレシーバーに比べるとスッキリした印象。大きさは前モデルのIC-R20やユニデンのBCD436HPあたりと似たような感じです。
同時に発表された、固定型のレシーバーIC-R8600。10kHz〜3GHzをカバーしており、デジタル通信(D-STAR/国内DCR/NXDN/dPMR/APCO P25)の受信にも対応。DMRに対応していないっぽいのが残念なところです。
普通にエアバンドを聞くだけならおそろしくオーバースペックなレシーバー。お値段は20万円台を目標としているとか。
これと同じように、IC-R30のほうもデジタル通信の受信にも対応するんだそうです。 ディスプレイはカラー液晶でタッチパネル操作も可能。受信した内容を周波数情報などとともに録音することもできます。IC-R20と同じように2波同時受信ができ、片方のバンドのみデジタルを設定するこもとできるとのこと(デジタルの2波同時受信はできないらしい)。
デジタル関係はエアバンド関係にはほぼ関係ない(航空関係で関係ありそうなのは本当にごく一部)のですが…。
ここまでの情報がでているのに、展示はモックアップをガラスケースに入れた状態。発売時期についても未定だそう。感触的には発売は来年になりそうな雰囲気でした。
IC-R20で不満だった、200MHz帯前半の感度の悪さとか、周波数の組合せによっては2波同時受信ができない部分が解消されていれば、エアバンドを聞くにも便利なレシーバーになりそう。個人的には、操作性についてもっと洗練させたり、機能や挙動をもっと現場で使いやすいものにしてほしいし、なによりイヤホン端子をステレオにして、2波同時受信したときの音声を左右に振り分けるようにしておいてもらえるとものすごく助かるんですが。
hamlife.jpにメーカーの方のインタビュー動画が上がってましたが、まだ言えることはそう多くないようで、今後の動きに注目ですね。