鹿児島空港の航空展示室「SORA STAGE」はけっこう本格的な展示施設。出発ロビーと展望デッキの2ヶ所に入り口がありますが、オススメは上の写真の展望デッキ側入り口。なにやら見覚えのある丸い物体の中を通れますが、正月に神社にある茅の輪ではありません。
実際のエンジンが回っているときにこんなところにいたらエラいことになります。くぐるとやっぱり、茅の輪とか胎内くぐりみたいなのを想像してしまいます。なんの御利益もないとは思うのですが。
中に入ると、くぐったところにあったはずのファンブレードがどかーんと飾ってあります。これがビュンビュン回ってるんですから、中に入ったらそら痛そうです。痛いどころの話じゃないんですが。これはさきほどのカウル同様747-300のエンジンのものだそうですが、ボーイング777のエンジンのファンブレードは1枚1000万円だとか。チタンでできているそうで、つややかに光る表面を見るだけでもうっとりします。
カウルとファンブレードは日本航空さんが提供したものだそうですが、その横にあったのは全日空さん提供のウィングレット。機体の一部として見た時は小さく感じますが、単体でおかれているとかなりデカいです。
これを見ているころ、この室内でヤケにデカい「バタバタバタバタ」という音がしていたので、なにか清掃とか改装工事中だったかと思って見回しても一人。
犯人はコイツ。パタパタでした。反転フラップ式案内表示という正式名称だそうですが、通称ソラリーと呼び、実際に鹿児島空港で使われていたものをそのまま展示しているんだそう。10分に一度、デモンストレーションとして動かしていて、そのタイミングだったのでバタバタと大きい音がしていたのでした。
動画を撮るために10分弱、ここの前で待機してみました。ソラシドエアやピーチなど、最近の航空会社がある一方で、日本エアシステムとかエアーニッポン、回転中に一瞬しか見えませんがフェアリンク(アイベックスエアラインズの前身)のロゴもチラリと見えます。いや懐かしい。
よく見ると、到着時間が空港の運用時間をとっくに過ぎた夜遅くになってるのも謎な設定です。
展示室の奥、ガラスで仕切られたところにでーんと横たわっていたのが、日本エアコミューターのロゴが入った航空機の実物大モックアップ。
全長は短く、イスの配置もちょっと不自然だったり、装備品の一部は写真などで再現されていますが、サイズはホンモノそっくり。さすがに制服とかは置いてませんが、やけにリアルなセットでCAさんごっこが可能です。しっかり監視カメラが天井にあるので、あまりにふざけたことをしていると警備員さんに怒られるのかもしれませんが。
ベースとなっているのは、JACで現在も運用しているDHC-8-402。その実物大モックアップは社内のしかるべき場所に置いといて、訓練に使ったりするもののはずなのに、なぜ空港ビル内に? と思って説明書きをよく見たら「日本エアコミューターが客室乗務員の訓練で使用することがあります」と。ここだけガラスで仕切られているのは、訓練を行う時に隔離するためのようで、訓練時はカーテンを閉じて中が見られないようになるようです。
実際に訓練で使うモックアップで遊べるのは、なかなかレアな体験です。