飛行場放浪記

飛行場が大好きなおっさんがなにか書いてます。たいてい何か食べたり吞んだりしてます。

函館空港に2本目の滑走路があった!


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 日本で2本以上の滑走路を持つ空港はそれほど多くありません。羽田空港は4本、関西国際空港は2本、那覇空港は2本目を建設中です。そんな中、地方空港で離着陸もさきほど挙げた空港ほど多くはない函館空港に2本目の滑走路がありました。それがこちら。

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 函館空港の撮影ポイントとして有名な「空港緑地高松展望広場」。冒頭の写真はここから撮影したものです。この広場の中央がプールのようになっているのですが、なにか見慣れた形状のものが…。


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  はい、明らかに滑走路です。方向は函館空港のホンモノの滑走路と同じ12/30。目測で18×2mぐらい。ILSはなさそうです。

 
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 こちらは函館空港の平面図(AIP JAPANから引用)。残念ながらこの公園にある滑走路についての記載はありません。
 
 ところで、ホンモノに付いている取付誘導路はT1からT7まで7本ありますが、ニセモノには6本しかありません。

 函館空港は1999年に現在の3,000mの滑走路の供用が開始されました。その前は2,500mだったのです。滑走路の延長とともに平行誘導路も延長、取付誘導路が一つ増えたとみるのが自然でしょう。

 国土地理院の地図・空中写真閲覧サービスを漁ってみたら、それらしい写真が出てきました。

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 1988年に撮影された空中写真では、函館空港ちゃんと取付誘導路が6本。ニセモノと同じです。この広場のニセ滑走路はホンモノの滑走路が2,500mだった時代のものをベースに作られているということなのでしょう。エプロンとの位置関係から、東側を延長したことも分かります。ニセモノにもエプロンがありましたが…、

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 寄って撮るとなにがなにやら。上の出っ張りがエプロンとみられる部分。左に見切れたように写っているのがT3、右はT4です。平面図と比べるとエプロンがやや東に寄ってます。ちょうど中央にエプロンがくるように作られているようです。

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 RWY12で離陸する飛行機。推力は水力です。ちなみに、滑走路に12/30と数字は書かれていますが、GoogleMapを見ると明らにズレてます。
 
 夏場はこうやって水が流れて、近所の子ども達の遊び場になっているようでした。せっかくだから山口宇部空港の近所にあるミニ滑走路みたいに航空灯火も付ければいいのになー、と思ったら、この公園の閉園が4~11月でも18時まで。夏ならまだ明るいうちにしまってしまいます。航空灯火を付けても意味がないどころか、夕景と飛行機の写真も撮れないのが残念です。