空港でメシというとたいてい「まずくて高い」というイメージがあるかと思います。空港でごはんを食べるのが好きな私でも「これはちょっと…」と思うような見せもたくさんあります。特に地方空港なら、その土地の美味しいものが食べられるようメニューに工夫があると心の中で高評価をつけたくなります。
で、先日使った大分空港がどの店も心の高評価をつけたくなるほどいい店揃いでしたのでご報告いたします。
心の高評価とはいったい…。
ビューレストラン スカイライン
地方空港にありがちな「和洋中なんでもそろってる感じのレストラン」。けっこう地雷であることも少なくありません。がしかし、こちらのレストランの大分名物の品揃えが充実しております。
少々分かりにくい写真で申し訳ないのですが、窓に面してカウンターがあるのが、前回の丘珠空港のレストランでも書いたのですが一人空港メシにはうれしいところ。こちらのレストランは窓際にカウンター席のエリアとテーブル席のエリアがあるので、家族連れにも優しい感じ。
どーん。見た目にも美しい盛り付けとか器のセレクトとか、もう間違いありません。手前はくにさきOYSTER。空港がある国東半島で養殖されているマガキだそう。期間限定でしかも10食限定というレアメニューでした。ちなみにこのカキ、養殖してるのは農機具とか船舶とかを作ってるヤンマーだそうで、空港近くに養殖などの研究を行う事業所があります。
身は小ぶりですが味がしっかりしていて食べ応えがあります。なにより雑味を感じないすっきりとした味なので、何個でも食べられます。
カキと言えば白ワインだなあと思って発注時にメニューを見ていたら、スパークリングワインとのセットとともに、大分の地酒西の関 美吟(純米吟醸)とのセットも。西の関はカキの産地と同じ国東半島で造られているお酒なのでこちらをチョイス。器はやはり大分の小鹿田焼きの特徴である飛び鉋があしらわれたもの。
地産地消とか土産土法なんでいうように、やっぱりその土地のもの同士の組合せの相性はいいなあと。すっきりとしたカキにややとろっとした味わいの日本酒がよく合います。
もう一点発注したのはとり天。大分では鶏の唐揚げではなく天ぷらにして食べるんだというのですが、地域によってなのか家庭によってなのか、けっこう味に違いがあります。下味を付けずに天つゆで食べるのが一般的かと思っていたら、大分出身の知人の家ではしっかり下味をつけるんだとか。こちらの店のとり天も下味がついているタイプで、そのままでもイケます。
とり天は日本酒よりビールとかハイボールだよなあ、とドリンク追加発注。
どーん。かぼすハイボールであります。
かぼすは大分の名産品で、大分県カボス振興協議会のカボたんは大分を代表するゆるキャラといっても過言ではありません。そのカボスの絞り汁がたっぷり入っているのでハイボールの色をすっかり凌駕して白濁した炭酸飲料にしてしまっています。飲んだらそれはもうカボスの味と香りがぶわーっと体を駆け巡ります。これはこれでアリです。
そうこうしているうちに、何もいなかったエプロンにジェットスターと日本航空が相次いでスポットイン。呑み始めるタイミング見誤ったなあ。
会計を済ませて外に出て、となりの和食レストランのショーケースを見たらなんと
姫だるま!
大分県竹田市の後藤姫だるま工房といえば、どうでしょうファンなら知らない人はいないはず。ショーケースのほかに、店内にも大きな姫だるまが飾られておりました。
すし処 宙
大分空港の飲食店で有名なのがこちらのすし処宙。大分の佐賀関で上がる関サバ・関アジは全国的に有名で、さきほどのレストランにもこれを使ったメニューはあったのですが、せっかくなら鮮度のいいものをビシッと寿司職人さんにさばいてもらったものを食べたいところ。それだけもらうのもアレなので並にぎりも合わせていただきました。
これが関サバ。一貫600円となかなかな高級魚だったため予算の都合上関サバか関アジの二者択一となり、季節限定であった関サバをチョイス。普段から青魚が好きでよく食べるんですがやはり身の味がぜんぜん違いますし、どこかの居酒屋で関サバだといって食べたアレはなんだったんだというぐらい、味も脂ののりも違います。
その後並にぎりを出していただくんですが、写真にはない地物のタコが絶品でした。しかし普段回る寿司とかタブレットで発注できる寿司屋さんにしか行ってないと、本格的なカウンターの寿司屋さんはかなり緊張します。
寿司屋然としたスタイルで、かつ空港内ということを考えれば、リーズナブルなんじゃないかと思いますよ。
sky cafe azul
いままでの店はターミナルビルの3階。保安検査場前の2階にはカフェっぽいスタイルの店がありまして、軽食などいただけます。
朝10時までなら、羽田空港でも人気のうちのたまごのたまごかけごはんがいただけますが、醤油がこの店オリジナルの専用醤油だそう。これもいいかなーと思いつつ気になったのはこちらの
鶏めしのおにぎり。九州では鶏めしとかかしわめしがメジャーな食べ物で、駅弁になっていたりもしますが、個人的にはこのおにぎりスタイルが好み。ここでは食べずに持ち帰っていただいたのですが、こちらの店には大分の名産品の中から具を選べる味噌汁がメニューにあったので、この2つをセットにしていただくのもよかったかもしれません。
飲食だけではなく、土産物店の「旅人」も大分の名産品の品揃えが充実していて見るだけでも楽しい雰囲気。
さきほどの鶏めしの素も具入りのものから調味料だけのものまでいろいろ揃っていて、そのなかから調味料のみのタイプのフンドーキンの鶏めしの素を買って帰ったのですが、これがまたカンタンに旨い鶏めしが作れて最高です。ほんとうは親鳥のほうが本格的な感じになるんですが、スーパーでなかなか手に入らないんですよね。
ちなみにこちらのからあげの素もいっしょに購入。15分ほどつけ込んで小麦粉付けて揚げるだけでびっくりするほどうまいから揚げができます。お試しあれ。
フンドーキンは比較的全国で手に入りやすいので、あまりメジャーじゃないところの製品を買ってきた方がよかったかなー、とは思います。