羽田空港から190マイル。山形新幹線で東京駅から一本で行けてしまうため東京在住のものにとっては失礼ながら影が薄い山形空港ですが、平成25年度以降羽田便の利用者数は増加傾向。朝晩2往復あるので、日帰り出張には使いやすいと思うのですが
山形空港と山形駅を結ぶシャトルバスがなんとロケバス仕様(後方観音開き)。満員で乗れない場合はタクシーが代走してくれるんだそうですが、このサイズのバスをアクセスにしている空港は初めて見た気がします。大荷物を持っているときがちょっと心配。
ちょいちょい写り込んでましたが、山形空港の愛称がこれ。愛称を公募したときに山形の食に関するものが多かったとのことで
「おいしい」という言葉には、「味が良い」という意味だけではなく、「好ましい」、「見事だ」という意味があります。
「食、景色、祭り、温泉などすべてがおいしい。」そんな思いを込めて、愛称を「おいしい山形空港」に決定しました。
とのこと。
ちなみに同県内にある庄内空港も同様に「おいしい庄内空港」という愛称。2つの空港に同じ愛称が付いているのは全国でも初なんだそうで。JALがメインの山形空港とANAがメインの庄内空港で、それぞれの航空会社のコーポレートカラーに近い色があしらわれております。で、今回は赤い方の山形空港です。
「おいしい」と冠が付いた空港ですから、空港メシも美味しくなかったらいけません。空港ビルの中にレストランは一つ。なんとも重厚な入り口ですが、店内もかなりシック。例えるなら食事ができるルノアール(都内によくある喫茶店)という感じでしょうか。
山形空港のダイヤは13時45分にJL2236(伊丹行き)が出ると16時05分のFDA603が来るまでちょっと空白の時間ができてしまうため、レストランも14時30分から15時30分までの1時間は飲み物と甘味だけの時間となっていました。ちょうどその時間に当たったので食事は断念しようと思ったのですが、FDA603の到着を見るためちょっと時間を潰して店内へ。
磨りガラスのため眺望はないものの明るいカウンター席の隅にはJALの機内誌とともに一流航空雑誌エアラインが。料理が来るまでしっかり勉強させていただきました(笑)。
山形と宮城あたりではメジャーな芋煮。そういや東北出身の私に芋煮会が芋煮会がとバカのひとつ覚えみたいにいってきてたヤツが鬱陶しかったなあ、などとどうでもいいことを思い出して(私が住んでいるエリアではあまり芋煮会はメジャーじゃない)山形芋煮セットを注文。
山形牛メニューにカテゴライズされているだけあり、肉はしっかりと牛肉。それも普段食べてる100g98円とかの安い肉じゃなく、いい脂がしみ出してくる高級感あふれる肉。それが一切れや二切れじゃない、そこそこの量入っているのでこのセットで1000円はお得な感じ。肉や野菜から出たダシたっぷりのお汁は、味付けがあっさり目でこれもまた美味。
なによりごはんがつやつやふっくらしてて、甘みとか旨味とかがすごかったのにびっくり。山形県ではつや姫というブランド米を推していて、空港内にもそんなPOPが見られましたが、米の旨さでびっくりさせられるとは思いませんでした。
そしてなんとお漬物にサクランボ。しそ漬けだそうです。山形ではメジャーなお漬物なのかと思って店員さんに伺ったところ「私も初めて見た」とおっしゃってました。漬物業者さんが持ってきてくれるものを出しているそうで、いつもこのレストランで食べられるというものではないんだそう。位置づけとしては崎陽軒の弁当のあんずの漬物みたいな感じでしょうか。甘酸っぱい独特な風味で好き嫌い分かれる味だとは思いますが、個人的には好きな味でした。
地方空港のレストランとしてはクオリティの高さを感じたので、次は別のメニューとかお酒を頂いてみたいところです。